表面分析において必要となる電子・イオンなどの荷電粒子の検出方法を,アナログ検出法とデジタル検出法に分けて紹介し,それぞれの特徴・検出限界について解説した。アナログ検出法では,エレクトロメータを用いた検出法を取り上げ,電荷増幅のために使用する電子増倍管とエレクトロメータとの信号接続法を含めて議論した。デジタル検出法については,これまで多用されてきたパルスカウント法と,並列検出に対応できて感度向上が図れるため最近利用の進んでいるポジションセンシティブ検出器(PSD)を用いた方法とに分けて論じた。また,パルス的な信号に対して非常に高い応答特性をもつ新しいデジタル検出法として,画像処理を併用する検出方法を取り上げ,その検出原理・システム構成と動作特性を記述した。