ウィナー縞を利用した走査型プローブ光学顕微鏡について解説した。 ウィナー縞は, 光学反射面上の入射波と反射波との間に生じる定在波によって形成される自己干渉縞である。この顕微鏡は, 光ファイバー探針を縞が形成されている場の内部に挿入することによってウィナー縞を検出している。検出信号は, 光電変換されて探針と試料の間の距離が一定となるように制御するフィードバック回路に供給される。したがって, 探針を試料面内に2次元走査させるラスター電圧とともにフィードバック回路の誤差電圧をパーソナルコンピュータに取り込んで試料表面の3次元形状が得られる。この装置を用いて, レーザー反射鏡と光磁気ディスクの表面構造を観測した結果, 縦および横分解能はそれぞれ4nm, 200nm程度と推定された。