表面科学
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同軸型直衝突イオン散乱分光法(CAICISS)とその応用
片山 光浩野村 英一青野 正和
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1991 年 12 巻 10 号 p. 615-622

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抄録

同軸型直衝突イオン散乱分光法(CAICISS)は,イオン源と飛行時間型エネルギ一分析器とを同軸上に一体化して配置し,実験の散乱角を完全に180°にとった,新しい低速イオン散乱分光法である。CAICISSは,固体表面の構造の定量的解析を容易に行うことができ,かつ動的に変化しつつある表面の組成や構造をリアルタイムで追跡するのにきわめて適している。さらに,CAICISSでは,散乱イオン加速管の採用により,表面原子層に敏感な測定と表面下の原子層に敏感な測定との切替えが可能であるほか,表面原子の電子状態に関する情報も得ることができる。本稿では,CAICISSの装置と特徴について述べた後,この方法が固体表面の研究にとって有力であることを示すいくつかの最近の研究例を紹介する。

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© 社団法人 日本表面科学会
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