結晶のキャラクタリゼーションを抜きに蛋白質2次元結晶化の手法は進展しない。本稿では結晶の観察手法について高分解能, 低分解能にわたって現状を概説する。電子顕微鏡, 走査型プローブ顕微鏡を高分解能観察の代表として多くの事例を紹介する。一方各種分光法および光学顕微鏡は低分解能法の標準計測手段であり, 特にその場観察に威力を発揮している。蛋白質はナノメートルの世界の物質であり, 高分解能その場観察は困難であるが, その情報が結晶化法にすぐれた指針を与えるので, 究極のキャラクタリゼーション (観察法) と考えられる。