表面科学
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エアロゲルの特性と応用
田尻 耕治
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1993 年 14 巻 9 号 p. 546-549

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抄録

きわめて気孔率が高く低密度の材料「エアロゲル」は湿潤ゲルの超臨界乾燥により作製される。光学的に均質で透明であり,熱伝導度がきわめて小さいなどの特徴をもつため,透明断熱材などへの応用が期待され,特にシリカエアロゲルの研究が進められているが,実用化のためには強度や耐久性,製造コストの問題点が残されている。エアロゲルは構成粒子や孔径の小ささや比表面積の大きさという特徴ももち,これを活かして機能性材料への応用も期待される。この方面での研究はまだ緒についたばかりで基礎研究段階であるが,シリカ以外のエアロゲルの作製,各種物性の測定が行われている。これらのことについて解説を行った。

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