表面科学
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微小部X線光電子分光と走査型光電子顕微鏡
二宮 健長谷川 正樹
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1994 年 15 巻 8 号 p. 524-529

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抄録

 ウォルター型反射鏡で生成された軟X線マイクロビームを用いて, 走査型光電子顕微鏡の研究開発を行っている。真空レプリカ法とエポキシ樹脂による反射面形成とを組合せた反射鏡製作法を新たに開発し, 反射鏡を製作した。本反射鏡を放射光ビームラインに設置し,150eVの軟X線マイクロビームを生成して, 微小領域XPSスペクトル測定と1次元光電子イメージングの基礎検討を行った。数~数十μm領域で,酸化膜や有機物のスペクトル測定が可能である。また, 全光電子収量を用いてストライプパターンの1次元イメージングを行い, パターンエッジでの信号強度変化量の25~75%幅から, イメージングの最高空間分解能0.9μmを達成した。

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© 社団法人 日本表面科学会
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