表面科学
Online ISSN : 1881-4743
Print ISSN : 0388-5321
ISSN-L : 0388-5321
表面技術の最近の進歩
馬場 宣良
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 16 巻 1 号 p. 30-36

詳細
抄録

最近の表面技術の進歩について真空蒸着やスパッタリングのようなドライプロセスと電気めっき,陽極酸化のようなウエットプロセスに大別して解説した。前者のドライプロセスはクローズドシステムの容器中でガス反応により行われるのが一般で,この分野の進展は主にその装置の開発と価格によって普及の度合いが決まったといってよい。密閉容器中の反応であるため,その中で行われる反応をモニターするための測定装置も付随して重要である。このようにして表面分析装置の開発と共に進歩してきた。一方ウェットプロセスは電解質溶液中の化学反応が中心であるので,水溶液の化学である錯体化学,電気化学の基礎理論と共に進展してきた。大気開放下での反応が一般的であるが,最近の特長として完全密閉型の非水溶液反応や高温高圧条件での水熱反応も現れてきている。

著者関連情報
© 社団法人 日本表面科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top