電極表面が規格化された単結晶電極による電気化学の研究によって電極界面の構造が明らかにされようとしている。また,電極の修飾によって電極表面が規格化され,反応速度論的取り扱いも可能になってきた。前者については単結晶電極上の1原子層電析(underpotential deposition, UPD)に焦点をあてる。UPDは電極の表面構造ばかりでなく,電解質の種類,濃度に大きく依存することをCu2+とZn2+のPtとAu単結晶上へのUPDに絞って研究の現状を述べる。後者についてはメタノール電解酸化反応の電極を修飾することによって電極触媒の反応活性を上げることばかりでなく,定常活性を得ることになり,反応メカニズムを議論しやすくしたことを中心として議論する。