電界放射現象は単吸着子に対する感度を持ち,フェムト秒台で連続的時間分解を行うに十分な電流量(>10μA~6×1013e-/s)を単一原子から放出する。フェムトセコンドフィールドエミッションカメラ(Femtosecond Field Emission Camera, FFEC)は電界放射線を電気パルスで走査し時間分解することにより,単吸着子の超高速ダイナミックスを解明できる装置である。タングステンチップ上でのセシウム原子の拡散と銅フタロシアニン分子の振動測定について紹介する。また,電気パルスにより吸着子の運動を制御するメモリー素子への応用例も紹介する。