表面科学
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核融合装置におけるプラズマ壁相互作用の諸問題
宮原 昭壁谷 善三郎
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1981 年 2 巻 1 号 p. 2-9

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抄録

核融合装置とくに磁場閉じこめ型の装置においては,放電時間が粒子の閉じこめ時間の10乃至は1,000倍以上となることが予想されるので,プラズマ・壁相互作用は極めて重要な問題となる。壁に入射してくる粒子にはイオンと中性粒子の二種類があるが,入射エネルギーや入射粒子束については測定とモデルの検討が行われて段々と様子があきらかになって来た。スパッタリングとリサイクリングは現在の問題であるが,前者はプラズマの汚染による放射損失の増大をもたらし,後者は燃料粒子の補給に関係する。プラズマ・壁相互作用による壁の損耗は将来の炉工学の最重要課題の一つである。

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