化学工学論文集
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3次元コンピュータシミュレーションを利用したCVD装置設計
ガスアウトレットの効果
國重 雅之菅原 活郎蔡 容基霜垣 幸浩江頭 靖幸小宮山 宏
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2000 年 26 巻 6 号 p. 758-762

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抄録

超LSI製造においてCVD薄膜技術は欠かせないものとなっている. 超LSI性能向上のため, 薄膜の均一な膜厚および組成が要求される. この問題を解決する上で, WF6-SiH4を原料ガスとしたWSix-CVDプロセスの3次元コンピューター・シミュレーションを行った. シミュレーション値と実験値の比較を行い, 5%以内で一致する結果が得られた. これを基にガスアウトレットの数・高さ位置を変化させた場合のシミュレーションを行い, 膜特性へ与える影響を検討した. この結果, 膜特性はガスアウトレットにより大きく変化した. 装置内の流速分布・ガス成分濃度分布が膜特性に大きな影響を与えるためである. 最適なアウトレット高さ位置では, 膜特性の変動は3%以下となり, これまでの装置形状に比べ大きく向上した. これらのシミュレーション結果は, 膜特性に対するガスアウトレットの設計, 更には最適なCVD装置設計に使用できる見通しを得た.

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