肝臓
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Guanaseの臨床的意義に関する研究
高岡 猛伊東 進
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キーワード: 肝細胞障害, 心筋梗塞
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1979 年 20 巻 12 号 p. 1228-1237

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抄録

Ammonia直接比色定量法を応用したguanase測定法を用いて,肝疾患および閉塞性黄疸76例,急性心筋梗塞症25例,その他の疾患44例ならびに実験的心筋梗塞犬21頭,およびCCl4肝障害犬6頭の血清guanase活性を測定し,血清GOT, GPT活性と比較した.血清guanase活性は肝疾患で特異的に上昇し,肝障害を伴わない急性心筋梗塞症および他疾患ではほとんど上昇を認めなかった.実験的心筋梗塞犬では,血清GOT, GPT活性の上昇を認めても,guanase活性の上昇は認めなかった.他方,肝疾患,肝障害を伴う急性心筋梗塞例およびCCl4肝障害犬では,血清guanase活性は上昇した,したがって,血清guanase活性の上昇は,GOT, GPT活性よりも肝障害に特異的な所見であると思われた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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