工業化学雑誌
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新しい型の純合成硫化染料(Hyaman Colors)
真鍋 修山本 宗一脇本 繁赤松 純雄軽部 五郎檜山 祐助中島 誠雄川村 泰三森本 学砂本 順三米本 憲正檜山 八郎
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1958 年 61 巻 9 号 p. 1179-1184

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抄録

従来の硫化染料は色相が不鮮明で,かつ鮮赤色の染料が得られていない理由について考察し,その主原因は硫化染料の性質を付与するイオウ原子が発色系Rに直接結合してR-SX型を形成しているためである事を理論的に説明し得たので,RとSXの間に共鳴を遮断するような基(B)を導入すれば,イオウ基が発色系にきたな味を与える原因を除く事ができると考えた。すなわちR-B-SX型の硫化染料を合成すれば鮮明で,各色の硫化染料を合成しうるとの確信を得たので,Rとしては一般的な色素基を用い,Bとしてトリアジン環などを選んで各色の硫化染料を合成し,それらの色相,堅ろう度ならびに染色性について研究した。なお得られたR-B-SX型の合成硫化染料に著者らはHyaman Colorsと命名した。

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