1959 年 62 巻 9 号 p. 1274-1276
表面活性剤原料としてビニル単量体を用いる方法を検討するため酢酸ビニルおよびアクリルアミドのテロメリゼーションを研究した。酢酸ビニルをAIBN触媒によりラウリルメルカプタンをテロゲンとして重合し,重合物のメタノール中のケン化によってラウリル置換ポリビニルアルコールを得た。この分別テロマーの表面張力測定により重合度3ないし約20のものがすぐれた表面活性を示すことを認めたが,表面活性テロマーの収率が低い。他の長鎖アルキル化合物につき検討したが,とくにすぐれたものはなく,ラウリルアルコール中の酢酸ビニルの溶液重合により比較的均一なテロマーを得たが親水性が大きい。アクリルアミドのBPOによる重合の際のテロゲンを比較し,ラウリルアルコールが比較的すぐれているので, ラウリルアルコール中の溶液重合を行ない, ポリアミド型非イオン活性剤を得たが, 高分子量ホモポリマーの生成は避けられない。
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