工業化学雑誌
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アセトグアナミンのメチロール化におけるメタノールの影響
浦上 忠大岩 正芳
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1968 年 71 巻 4 号 p. 596-598

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抄録

酸性溶液中( pH4~7 ) でのアセトグアナミンとホルムアルデヒドとの初期付加速度をメタノールの存在下で検討した。その速度式はR0=k[AG][F] で, メタノールの存在の有無にかかわらず同じ速度式で示される。しかしメタノールが反応系に共存する場合には,その存在量に比例して付加反応速度が低下していた。これは,ホルムアルデヒドとメタノールによりアセタールが形成されて活性なホルムアルデヒドの量が減少するためと推測され,このアセタール形成の平衡定数として3.36×10-1(40℃)の値を得た。また市販ホルムアルデヒド中に含有されているメタノール( 10% 程度) では, その影響は非常に小さく, 無視でき得る程度であった。

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