現在,科学的実証試験を目指した大型トカマク装置の建設が各国でそれぞれ軌道に乗り,次に核融合炉の実現をいかに考えるべきかが現実的な問題になってきている.各国およびIAEA (国際原子力機関)の下で国際的な共同作業で検討されているそれぞれの次期実験炉は, 1990年代の中ごろまでに稼動することが計画されており,そのための研究開発も進展しつつある.一方,将来の実用炉の概念設計もこれまで数多く行なわれてきたが,最近は,より現実的な炉概念が提示されるようになってきている.これらの次期実験炉から実用炉の概念設計の現状と,設計上の物理的.工学的諸問題,今後の研究開発課題について概説する.