応用物理
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中性子小角散乱法による第2種超伝導体中の磁束構造の観察
長村 光造宮田 成紀古坂 道弘鈴木 淳市
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1996 年 65 巻 4 号 p. 367-371

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抄録

中性子小角散乱により第2種超伝導体中の磁束密度の空間分布を調べることができる.金属・合金における中間混合状態の特異な磁束構造,磁束線格子 (FLL) の非局所性・非等方性,ピンニングによる磁束の不均質分布などの研究を紹介する. NbSe2のFLLは非等方性日ンドン理論による取り扱いが可能であること, YBOOにおけるFLLの4回対称性と双晶との関係や,回折強度の温度依存性などについて言及する. Bi2212では低磁場で三次元FLLの回折強度は消失し,二次元性のパンケーキボルテックスに転移すること,三次元格子の融解転移について現状を紹介する.

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© 社団法人 応用物理学会
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