生物物理化学
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Matrex Red Aを用いたフェリチンの精製法
山口 稽子飯田 真一郎浅川 英男
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1989 年 33 巻 4 号 p. 181-185

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抄録

Dyematrex ゲルをフェリチンの精製に使用した. ラット肝フェリチンはホモジネートの熱処理, 硫安沈殿, Sephacryl S-300ゲル濾過など, 常法に従って精製され, 最後に20mMトリス塩酸緩衝液, pH7.5で平衡化した Matrex Red Aカラムに添加された. ゲル濾過で得られたフェリチンの粗精製品中に含まれた混在タンパクは, すべてゲルに吸着され, 1.5M KCl含有同緩衝液によって溶出された. フェリチンはカラムを素通りし, その回収率はカラム添加量の90%以上であった. 最終精製品は, 7.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動後, 銀染色で単一バンドとして認められ, しかもそのイソフェリチンパターンは, Red Aを使用する前と同じであった. 酸性フェリチンもまた, 同じ精製法によりヒト肝癌組織から簡単に収率よく精製された.

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© 日本電気泳動学会
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