繊維機械學會誌
Online ISSN : 1883-8715
ISSN-L : 0285-905X
ニューマフイルの実験的研究(第1報)
渡部 一郎本坊 典吉大島 学造
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1952 年 5 巻 8 号 p. 462-466

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抄録

研究目的ニユーマフイルには、送風機の吸入側に取付けた管路の断面積を変え、これにあけてある小孔の面積を一定にして各小孔から吸入される空気量 (重量) を一定に保つ形式と、管路の断面積を一定にしておいて小孔の面積を変えて空気量を一定にしようとする形式と2種類ある。この2通りの場合に対して、小孔の数が3個の場合について行つた実験を基とし、結果の簡単になるような理論式をたてるのが目的である。研究結果小孔の面積が一定で、管路の断面積を変える場合は、送風機から遠い小孔の中心を通る断面から順次管路の断面積をF1, F2, F3…F11とすると、F1/F2=1/2, F1/F3=1/3, …F1/F11=1/nの関係で管路の断面積を決めてやれば、空気量は5~7.7%の誤差範囲で一定となることが、少くとも小孔が3個の場合についてはいえる。管路の断面積が一定で、小孔の面積を変える場合は管路の断面積をF, 小孔の面積を送風機に遠い方からA1, A2, …Anとしαを小孔の流量係数、λを流入のときの抵抗係数とすると、λ2A22 (1-1/4F2/α2A21-3) =A21 (1-α2A21/F2), (λ2) 2A23 (1-1/9F2/α2A21-8) =A21 (1-α2A21/F2),(λ2) n-1A2n (1-1/n2F2/α2A21- (n2-1)) =A21 (1-α2A21/F2)の関係が求められ、これは小孔の数が3の実験結果とくらべて見ると、λ=1.040, α=0.847としてかなり良く合うことがわかつた。恐らくn=5程度までは上の式で計算した結果を用いても大きなまちがいはなさそうである。

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