繊維機械学会論文集
Online ISSN : 1883-8723
ISSN-L : 0040-5051
粗紡機の巻き取り張力について
大沢 源一郎山賀 幸二
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1965 年 18 巻 11 号 p. T659-T665

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抄録

目的 粗紡機の運転中における, 粗糸の巻き取り張力の変化する状態, 原因および, その粗糸に及ぼす影響について検討した. 成果 粗糸の巻き取り張力は, vb/vfなるボビンドラフトによる静止張力と, スピンドルの回転に原因するこまかに変動する張力とに分けることができる.巻き取り張力が, ボビンドラフトにより漸次増加しつつある場合には, 粗糸を構成する繊維間にはずれは起こらず, したがって番手には変化を生じない.しかしこの増加が止まり一定の値を保つか, または減少しはじめると, 粗糸はドラフトされ, その太さは減少する.これは紡出される粗糸の強伸度曲線と相関があることがわかった.

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© 社団法人日本繊維機械学会
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