分析化学
Print ISSN : 0525-1931
年間特集「水」:分析化学総説
超純水中の超微量成分の分析における諸問題
吉田 知香野村 有宏遠藤 睦子
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2010 年 59 巻 5 号 p. 349-356

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抄録

超純水は,医薬製造分野,発電分野,及び電子産業分野など様々な分野で使用されており,注目される不純物の種類や要求される純度も様々である.特に半導体分野で使用される超純水は,純度の要求が最も厳しくほとんどすべての不純物を極限まで除去する事が求められている.そのような超純水の水質を評価するには,オンライン測定器の感度では十分ではなく,より高感度な分析機器を使用したオフラインでの分析が必要となる.オフライン分析では感度を高めるための前処理濃縮技術とサンプル採取から分析までを含めた様々な汚染防止技術が必須となる.これらの水質評価技術を用いて半導体用超純水中の金属成分と非金属成分をng L−1~pg L−1レベルで測定した例を紹介する.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2010
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