整形外科と災害外科
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大腿骨転子部骨折に対するIPTネイルの使用経験
島内 誠一郎野口 雅夫辻 正二銅川 博文森 愛志田 崇之
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2009 年 58 巻 3 号 p. 419-422

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抄録

[目的]大腿骨転子部骨折に対してIPTネイル(IMPACTネイル,以下IPTネイル)を使用したので報告する.[対象]2007年5月から2008年6月までに当院で行ったIPTネイル30例(男性4例,女性26例,平均年齢81.2歳)を対象とした.[結果]骨折型はAO分類でA1:16例,A2:11例,A3:1例,頸基部骨折2例.手術時間は平均65.9分(37~100分),Tip Apex Distance(以下,TAD)は平均16.54mm,telescoping量は平均3.75mm,術後合併症は術後9カ月経過した後に再転倒に伴って起こったと思われる骨頭骨折を1例に認めた.[考察]IPTネイルは骨頭回旋不安定性に有利な双軸性short femoral nailであり,なおかつ骨頭に2本screwを挿入した状態でlag screwの回旋を防止できる仕組みになっている.当院での術後成績について報告する.

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© 2009 西日本整形・災害外科学会
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