2009 年 58 巻 12 号 p. 831-836
γ線スペクトロメトリーを用いて,埼玉県内に流通しているハーブティーの放射能調査(134Cs,137Cs及び40K)を行った。134Csは49検体全て不検出であったが,137Csは10検体から検出され(2.1~240Bq/kg乾),それらは全てヨーロッパ産であった。また,40Kは全検体から99.9~1400Bq/kg乾検出された。
137Csについては,アイブライトでポーランド産とブルガリア産で大きく濃度が異なり,明らかな地域差が見られた。また今回の調査により,成人が1年間ハーブティーを1日1杯ずつ飲み続けたときの137Csの預託実効線量を求めると約1.0×10-3mSvとなり,通常のハーブティーの摂取においては,137Csの被ばく線量の寄与は非常に少ないものと考えられた。