1998 年 51 巻 8 号 p. 407-410
実のついたモロヘイヤを黒毛和種繁殖母牛に給与したところ, 食欲不振, 下痢などの症状を呈して2日後に3頭が死亡し, 剖検では心外膜下の点状出血ならびに心内膜下出血が認あられた. 病理組織学的には心内膜に著明な出血, 脾臓に出血およびヘモジデリン沈着, 肝臓にうっ血が認あられた. モロヘイヤの実および死亡牛心臓の塩基性抽出液 (Stas-Otto法) から薄層クロマトグラフ法でストロファンチジンが検出され, モロヘイヤの実のエタノール抽出液を腹腔内投与されたマウス3匹中2匹が死亡した.