ポリプロピレンの降伏点強度について,温度,引張速度,分子量,結晶化度等の影響を検討した。その結果,降伏点強度の引張速度に関する分散曲線は,ある温度,引張速度の範囲内でWLF式で表わされる移動係数を用いて重ね合わせられる可能性を認めた。また,分子量の影響はほとんど見られず,結晶化度により大きく影響される。これは結晶化度の増加により非晶部分の変形速度が増加したことに対応する挙動を示し,これについても温度と同様に,結晶化度の異なる各合成曲線を時間軸に対して移動させることにより重ね合わせることができる。

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